廣瀬研究室 x SDGs

わたしたちは次世代型情報社会を実現する『IoTデバイス』でSDGsを達成します。

モノのインターネット、すなわちIoT(Internet of Things)のキーワードで注目されるように、我々の周りに存在する様々なモノがインターネットにつながる次世代情報社会の実現が期待されています。わたしたちはこれらのIoTデバイスを防犯・医療・物流そして農業などの様々な場面に活用して、生活の質(QoL: Quality of Life)のさらなる向上を目指し、研究開発を行っています。

IoTエッジコンピューティング技術開拓

わたしたちは、生体信号や物理環境情報を取得するための最前線のIoTエッジノードの開拓に着目し、超低消費電力かつ高精度・高機能なエッジノードコンピューティング技術開発をしています。

生体信号とは

心拍・脳波・脈拍・呼吸・発汗などの生体現象によって体内から発せられる信号。

エッジノードとは

IoT環境はクラウドとエッジノードの連携が不可欠であり、ネットワーク環境に実現される高性能な計算リソースを持つクラウドに対し、そのクラウドへ取り込むための情報収集デバイスをエッジノードという。

廣瀬先生

わたしたちは高機能・高性能・超低消費電力なエッジノードを実現することで、生活の利便性やQoLの向上に貢献します。

環境エネルギー利用システムの開拓

小型でメンテナンスが不要なIoTデバイスによる電力供給手法の確立が求められています。わたしたちは、エネルギーハーベスティングの手法を使って環境発電素子から得られる限られたエネルギーを最大限に利用しIoTデバイスの駆動電圧を高効率に生成することを目的として研究を行っています。
エネルギーハーベスティングとは

光・振動・温度差そして電磁波などの環境エネルギーを電気エネルギーに変換すること。

廣瀬先生

エネルギーハーベスティング技術により、バッテリレス・メンテナンスフリーのIoTデバイスを実現することができます。

超低電力LSI設計技術開拓

わたしたちは、LSIの低消費電力化の実現のために、従来設計技術では困難であった、極めて低い消費電力で動作する回路設計の技術開発を行っています。

また、回路の電源電圧を低減化する手法も開発しています。

LSIとは

Large Scale Integration の略。集積回路の集積度を高くしたもので大規模集積回路のことである。トランジスタやダイオード、受動素子などを集積させて複雑な機能を実現する電子回路部品であり、シリコンなどの半導体で構成されている。

廣瀬先生

それでは、LSIの回路設計工程を紹介します。

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研究室でLSIを設計するための回路シミュレーションを行います。
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計算機サーバー(Linux)にリモートログインして,LSIの設計・レイアウトを行います。
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外注先へLSIをチップ化するために発注します。
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出来上がったLSIチップを電子顕微鏡で撮影しています。
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LSIチップの拡大写真です。
廣瀬先生

マイクロワット以下のナノワットオーダーの極低消費電力でシステムを動作させ、これまでにない新しい回路設計技術の実現を目指しています。

小型ウェアラブルデバイスによる生体信号センシング

生体信号を長時間計測するウェアラブルデバイスは、小型・軽量化が求めらています。わたしたちは、バッテリーの小型化にともない、「センシングユニット側に搭載する回路の低消費電力化」の開発を行っています。

センシング技術とは

センサーと呼ばれる感知器などを使用して様々な情報を計測して数値化する技術の総称。計測して数値化できる除法には、温度・音量・明るさ・耐久性などの要素があり多くの場所で活用されています。

廣瀬先生

軽量化された小型ウェアラブルデバイスは人間の脈拍や体温などの健康管理技術に活用されることが期待されます。