三浦研究室 x SDGs

わたしたちは解決が困難な物理世界に新機能インターフェイス情報技術を駆使することで社会問題を解決します。

我々の社会は、狩猟からはじまり農耕、工業を経て現在は、情報技術が牽引する第4の社会にあります。次の第5の社会Society5.0では、情報世界と物理世界が融合を果たし、我々の抱える問題を解決する技術が生まれると考えられています。ここでいう問題とは、ほんとうに解決が困難なテロ、組織犯罪、核兵器、超高齢化、災害、資源枯渇、そして食糧問題等の社会問題です。これらの問題は、全て物理世界にあります。情報技術を駆使してこの問題を解くには、物理世界と情報世界の境界を融合する新機能インターフェイスが、今後の鍵になると考えており、スマートセンサ、物理セキュリティ、粉末コンピュータという基盤技術とその応用について研究しています。

物理世界を情報世界に高精度にコピーするスマートセンサの開拓

わたしたちは、人間の発話によって変化する空気振動や人間の手指の接近に伴う電界の変動を例に、デジタル計測して数値化するセンサ技術を開発しています。また、これらのセンサは物理世界の様態を情報世界へコピーする機能であり、物理世界の完全なデジタルコピーを情報世界に形成しています。この概念をデジタルツインと言います。

Society5.0とは

我々の社会は狩猟からはじまり、農耕、工業を経て現在は情報技術がけん引する第4の社会にあります。次の第5の社会Society5.0では、情報世界と物理世界が融合を果たし、我々の抱える問題を解決する技術が生まれると考えられています。

デジタルツインとは

現実世界の環境を仮想空間にコピーする鏡の中の世界のようなイメージであり、「デジタルの双子」の意味を込めています。また、よりリアルな物理空間をリアルタイムで計測できることが特徴です。

三浦先生

Soceity5.0を迎える次世代に、わたしたちの高精度デジタルツインを形成するスマートセンサ技術でさまざまな社会問題を解決することを目指します。

情報端末への物理攻撃に対峙する物理セキュリティの開発

端末やPCなどのデジタル機器内の集積回路から漏れる電磁波や消費電力を観測し秘密鍵を盗んだり、回路に高出力のレーザーや電磁波を照射して情報を改ざんする攻撃、いわゆるサイバー攻撃や情報漏えいである物理攻撃に、わたしたちは対峙する物理セキュリティの開発をしています。

三浦先生

わたしたちは、スマートセンサ技術を応用し、物理攻撃そのものを回路側で検知する物理攻撃センサを世界に先駆けて開発してきました。また、電子戦と呼ばれる戦場に耐えうるレジリエント暗号システムの研究開発をしています。

目に見えないほど小さいコンピュータとエネルギー場のインターフェイスを創る粉末コンピュータの開発

コンピュータのダウンサイジングを極限までに追求し、物理世界と物理的に融合する目に見えないほどに小さな粉末コンピュータを研究しています。

三浦先生

最大の課題はコンピュータを動かすエネルギーであり、バッテリーが最大部品になりますが、わたしたちはこれを無線化するインターフェイスを研究しています。また、これらの察知できない粉末の特徴を活かし「こころ」の世界にも踏み込む新しい応用へと展開しています。

集積回路設計の作業工程を紹介します。

設計者が作成した集積回路を外注へ発注します。

電子顕微鏡で実際の集積回路をモニタリングします。

動作確認をします。