わたしたちは調理指導を含めた新たな生活習慣改善プログラムを開発して、SDGsを達成します。
現在、日本における糖尿病患者数は増加の一途をたどり、「糖尿病が強く疑われるもの」と「糖尿病の可能性を否定できないもの」を合わせると日本人で約2000万人が糖尿病またはその予備軍と推定されています。わたしたちは、「キッチンで学ぶ生活習慣改善法」という手法で糖尿病の予防と治療を推進します。
馬殿先生
ハーバード大学公衆衛生大学院栄養学部の研究者らが中心に開発した “Teaching Kitchen”は肥満・糖尿病治療プログラムで、食事や運動などの生活習慣の改善による健康増進について研究が行われています。わたしたちは、米国のプログラムを日本の生活様式に合わせた形へ開発して、企業と協働で、その有効性を検証しています。
Teaching Kitchen とは
栄養疫学エビデンスに基づきながら実践的かつ無理なく生活習慣の改善を促す実践型の食事療法プロジェクトです。具体的には、実際に参加者がキッチンに立ち、健康的な食事の作り方を身につけることで食生活の改善を目指す取り組みです。
異所性脂肪蓄積を定量化し、生活習慣因子との関連を究明します。
わたしたちは、腹部CT画像を用いて各臓器の異所性脂肪蓄積を定量化し、生活習慣因子との関連を解析することにより、その原因となる生活習慣因子を明らかにしていきます。
異所性脂肪蓄積とは
皮下脂肪や内臓脂肪の脂肪組織に入りきらなくなった脂肪が本来たまるはずのない場所に蓄積された脂肪のことをいいます。異所性脂肪は、心臓、肝臓、すい臓、腎臓といった臓器自体やその周囲、さらには筋肉(骨格筋)などに蓄積されています。異所性脂肪の蓄積により、その臓器が持つ本来の機能を悪化させることが危険視されています。
異所性脂肪蓄積と関連する生活習慣を臓器ごとに特定することは、異所性脂肪の減量を目的とし、(糖尿病をはじめ脂肪肝、慢性腎不全など)病態に合わせた新たな治療アプローチの確立を可能にします。