1/16開催!「あたらしい食を楽しめる仕掛けづくり」フォーラム

無事盛会に終わりました。

国連食糧農業機関(FAO)は,「食料安全保障」を「全ての人が、いかなる時も活動的で健康的な生活に必要な食生活上のニーズと嗜好を満たすために十分で安全な栄養ある食料を、物理的、社会的及び経済的に入手可能であるときに達成される状況」と定義している。そして、その達成のための4要素として、「適切な品質の食料が十分に供給されていること(供給面・Availability)」、「栄養ある食料を入手するための権利を持っていること(アクセス面・Access)」、「安全で栄養価の高い食料を摂取できること(利用面・Utilization)」、そして「常に適切な食料を入手できる安定性があること(安定面・Stability)」を示している。
 食の安定供給のために、食品廃棄を減らすとともに廃棄物や未利用食材を食用にアップサイクルすることは極めて重要である。しかしながら、廃棄物、未利用食材由来の異臭・異味は,食用に適した最低限度の二次機能(感覚機能)を損なう。また,アップサイクル過程でドロドロの液状や粉々の状態を呈すことがあり、それらも最低限度の二次機能を満たさない。このフォーラムは、食へのアップサイクルにおいて必須である機能、特に二次機能の担保にかかわる。麹菌が使われてきた様々な発酵食品製造から得られる知見を活かし麹菌を利用した食品における異臭の低減や食感の向上に加えて、3D プリント技術との融合による好ましい食感を有する新たな食品の創造への可能性を示し、(供給面・Availability)の側面から食料安全保障への貢献を期待するものである。
 同様に、安全かつ最適な栄養摂取を目指した材料の組み合わせや調理方法の最適化についても紹介し、(利用面・Utilization)の側面から食料安全保障にどのように貢献するかを考察したい。

日時:2024/01/16日(火)14:00~16:40ごろ
場所:大阪大学 吹田キャンパス サントリー記念館(C3棟)5階
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-1 C3棟5階
開催形式:ハイブリッド形式 (ウェビナー)
参加費:無料

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目次

講演者:

  1. 境 慎司 
    大阪大学大学院基礎工学研究科 物質創成専攻 教授 
    専門:化学工学
    3Dバイオプリンティング
  2. 楠本憲一
    大阪大学大学院工学研究科 麹菌育種工学寄附講座 寄附講座教授 
    専門:発酵・麹菌
  3. 奥村仙示
    同志社女子大学生活科学部 食物栄養科学科 准教授
    専門:臨床栄養・メタボロミクス・カロリー密度
  4. 山下秀行
    株式会社樋口松之助商店 取締役・研究室長
    種麹メーカー・「麹で支える、麹で切り拓く」安政2年創業の老舗企業
  5. 竹本一志(パネルディスカッション)
    サントリーホールディングス株式会社 知的財産部 専任シニアスペシャリスト
    一般社団法人日本食品・バイオ知的財産センター 理事長
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