渡邉研究室 x SDGs

わたしたちは『生命 』と 『環境 』のかかわりを解明して SDGsを達成します。

ミジンコのゲノム研究で環境変化を探索

ミジンコは小魚などのエサとして淡水生態系の食物連鎖の底辺で大事な役割を担っています。環境が悪化するとミジンコの個体数は減少し生態系も大きく変わってしまいます。わたしたちは世界に先駆けて、ミジンコの遺伝子情報を解読し、ミジンコの環境に対する応答を遺伝子から解析しています。これによってミジンコが環境をどう感じているのか、遺伝子からとらえることができます。

渡邉先生

ミジンコの環境応答を解析することは気候変動の影響の理解にもつながります。

環境の変化を光で知らせてくれるミジンコをつくる

ミジンコと環境との相互作用を知ることは、湖水や沼などの水質の状況把握と保全につながります。わたしたちは、ミジンコの秘密を探り、明らかにし利用することにより、水環境問題の解決法を探っていきます。例えば遺伝子編集技術を使って汚染物質で光るミジンコをつくることにより、環境変化を簡単に見ることができるようになります。

加藤先生

ミジンコにゲノム編集できるのは世界で唯一わたしたちの研究室になります。

動物バイオマスであるミジンコを遺伝子改変して「脱炭素」を目指す

ミジンコを遺伝子改変することで高機能なタンパク質を効率的に作り出します。ミジンコは炭素固定がさかんな微細藻類を主食としますから、炭素固定をしながら藻類では困難だった高機能なタンパク質を作ることができ、脱炭素社会に貢献することができます。

バイオマスとは

動植物から生まれた再利用可能な有機性の資源であり、主に木材、海草、生ごみ、紙、動物の死がい、ふん尿、プランクトンなどを指す。この場合、ミジンコは動物プランクトンなので動物バイオマスとよぶ。

Nikko先生

ミジンコによる高機能性タンパク質は抗体医薬品を作る研究にも進めます。

渡邉先生

わたしたちの遺伝子改変技術で卵黄タンパク質を高機能タンパク質へ置換します。