松田研究室 x SDGs

わたしたちは生物の『代謝機能を正確に定量化』する分析技術を開発し、 SDGsを達成します。

生命基本システムの動作原理を知る

出芽酵母は、実験酵母、パン酵母、ワイン酵母、清酒酵母など目的ごとに専用の株が存在しています。わたしたちは、さまざまな酵母株の能力を比較し、その理由を代謝レベルで説明することを目指しています。また、これらをヒトと比較することで生命の基本システムの動作原理の解明につなげます。

出芽酵母株とは

わたしたちは、パン作りお酒造りに使われるサッカロミセス・セレビシエという出芽酵母を研究しています。糖を代謝してアルコール発酵をするのが得意です。また、ストレスにも強いのでいろいろな有用物質の生産にも使えます。

松田先生

わたしたちは、いろいろな出芽酵母の代謝を比較解析して、早くたくさんアルコールを作る方法を探しています。見つかった方法を実際に試して検証しています。さらにこれを様々なおいしい食品をたくさん作る技術に繋げたいと考えています。

がんの代謝メカニズムを解明し、創薬ターゲットを発見する

がん細胞は、エネルギー産生効率が非常に悪いにも関わらず、旺盛な増殖力を持っています。わたしたちは、がん代謝を弱めるあらたな創薬ターゲットを発見するために研究開発しています。

岡橋先生

抗がん剤パクリタキセルを投与すると乳がん細胞は、エネルギー産生の代謝を繋ぎ変えて抵抗していることがわかりました。このような知見を積み重ねて新たな創薬ターゲットの発見に繋げたいと考えています。

バイオ燃料の実用化を目指す

わたしたちは、遺伝子組換え技術を用いて出芽酵母の代謝を改変し、バイオ燃料となる2,3-ブタンジオールを大量生産する酵母株を作成しました。このバイオプロダクションの実用化の確立を高めるため、代謝システムの理解に基づく合理的な代謝経路の改変が求められます。

清家先生

バイオ燃料を実用化するには、粘り強い取り組みが必要です。わたしたちは、代謝の動作原理を解明することでバイオ燃料を実用化するための新たな切り口を探索しています。