本田研究室 x SDGs

1. わたしたちは『ユニークな微生物の働き』を解明・応用して SDGsを達成します。

Iceland Geyser Waterpolo Pressure  - capdexai66 / Pixabay

微生物の示す多様な機能を組み合わせ、新しい技術を創出する研究

わたしたちは微生物が持つユニークな機能をボトムアップに組み合わせて自然界には存在しない新しいシステムを創り出します(合成生物工学)。こうしたシステムは化学品生産や計測技術などに利用できます。

本田先生

微生物の多様でユニークな機能を活用すれば、これまで作れなかったものが作れるようになったり、測れなかったものが測れるようになります。

微生物の力で資源循環のための新たな技術を開発

さまざまな微生物の相互作用を解きあかし、資源循環のために役立てます。

本田先生

地球上の総バイオマスはおよそ550ギガトンであり、驚くべきことに微生物はこのうちおよそ約16%を占めています。この膨大な微生物の相互作用は地球上の大きなドライビングフォースになっています。

世界を舞台に活躍できるバイオエンジニアの育成

たくさんの留学生と日本人学生が協働する研究環境で相互理解とグローバル意識を育みます。ポストコロナを見据えてオンラインでの国際教育プログラムの運用にも取り組んでいます。


2.『好熱菌』 から新しい有用化合物を探す

「好熱菌」の作る二次代謝産物の研究

生物はその生育に必須な化合物を作り出す一次代謝(アミノ酸・脂肪酸など)の他に、生育に必ずしも必要のない二次代謝を行うことがあります。この二次代謝により生み出される二次代謝物には、医薬品として使われる抗生物質などが含まれます。わたしたちは、この新しい二次代謝の化合物を見つけるため、「好熱菌」に着目し、その化合物がどのように生合成されていくかを研究します。

好熱菌とは

至適生育温度が45℃以上、または生育限界温度が55℃以上の微生物のことである。

薬剤耐菌性とは

例えば、風邪を引くと病院から抗生物質を処方され、感染した原因菌を除去することができるが、それを繰り返すうちにこれらの薬剤に耐えられる「薬剤耐性菌」が出る。世界中の医療現場で問題になっており、抗菌活性を持った新しい化合物の発見が急務となっている。

冨田先生

好熱菌は興味深い性質を持つ微生物なので長年研究されてきましたが、新しい有用化合物の探索源としてはほとんど調べられていません。わたしたちは、好熱菌の持つポテンシャルに着目し、新しい有用化合物の発見や開発を目指していきます。