奥村仙示 x SDGs

わたしたちは、健康に資する日本食をデータベース化して、どの食品群から摂取しているかを分析しています。

和食(WASHOKU)はユネスコ向け異文化遺産に登録されていて多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重であり、栄養バランスに優れた健康的な食生活を送れることで世界から高く評価されています。その一方で和食(日本食)は明確に定義されておらず数値化されていません。わたしたちは、「日本食品成分表」を用いて食品の「質」評価として活用し、日本食をデータベース化することで日本人の食事摂取基準のどの代謝物に配慮が必要であるかを研究しています。

奥村先生

管理栄養士の教科書「日本人の食事摂取基準」やこれまでの調査・分析結果により、食事評価にはアミノ酸・脂肪酸の視点が必要であることがわかりました。それは、同じタンパク質や脂質重量でもアミノ酸はあまり差がなく、脂肪酸は食品により差があるので、これら一歩先の完全食には、アミノ酸・脂肪酸に配慮が必要であることがわかりました。

わたしたちは、バランスの良い食べ方を推奨して高齢者の栄養ニーズの対処を行います。

わたしたちは、高齢者がおいしい食事でカロリー密度を考慮した食事を摂取するために、低カロリーでも満腹・満足になる基準を決める研究開発をしています。

奥村先生

私たちの取り組みはシームレスなカロリー密度を活用し、個人単位で無理なく適切に食べる工夫を開発しています。近年では、3Dフードプリンタを利用して、形のない食べ物に噛み応えなどの付加価値をつけて、栄養価の高いおいしい高齢者食の作製する研究開発をしています。また、食品の密度(density)に注目した食事(diet)という意味の造語(デンシエット Densiet)を基準とした栄養管理の手法を開発し、すでに様々なお弁当会社と提携して社会実装をしています。