栗栖研究室 x SDGs

わたしたちは『タンパク質の複合体の働き』を解析することで、 SDGsを達成します。

タンパク質の複合体を構造解析し、光合成反応の効率的エネルギー変換を理解

わたしたちは、世界に先駆けて光合成電子伝達蛋白質複合体の結晶化・構造解析に成功し、複合体形成が反応を効率化する仕組みを発見しました。

光合成電子伝達蛋白質複合体とは

電子伝達を担うタンパク質群がリレーのバトンパスをする時のように複数がくっついた状態のことを言います。

栗栖先生

葉緑素(クロロフィル)を緑に成熟化させる酵素、光合成反応に関わる巨大タンパク質分子を複合状態で構造解析し、その効率的な反応の仕組みを解明しました。これは、エネルギー分野の高効率化のモデルに期待されます。

生体内の巨大な分子モーターであるダイニン分子の運動機構の解明

わたしたちの身体の中にある分子モーターのダイニンをX線結晶解析や他の解析手法による構造研究は、運動原理の理解に大きく貢献しています。

分子モーターとは

細胞内でATPのエネルギーを使って力学的な動きに変換する分子。この分子モーターの働きによって,細胞は変形したり移動したりすることができ,細胞内で様々な物質を輸送できる。

ダイニンとは

分子モーターの一種であり、細胞内にある微小管上を滑り運動するエネルギー変換タンパク質の複合体のことを指します。

栗栖先生

わたしたちの研究は、生体内の高効率なエネルギー変換反応の仕組みを理解するとともに,反応全体を統合的に理解しようとする”動的な構造生物学”への研究を進めた点に特徴があります。

タンパク質の精密構造解析法の研究

生体中には鉄や銅などの金属を活性中心にもつ金属タンパク質が存在しています。わたしたちは、この金属タンパク質をX線自由電子レーザーや中性子線、電子顕微鏡を相補的に用いることで、損傷を厳密にコントロールしながら精密な構造解析を行っています。

栗栖先生

わたしたちは、今までと違う次元の精度で構造解析をできるようにすることで技術革新の基盤をつくります。